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2014年12月11日木曜日

妊娠してたら、インフルエンザワクチン どうする?

インフルエンザが流行しはじめました。
今年は、暖冬の予想だったのに、一気に寒くなり、もう、流行りだしてますね。
春日井市内でも、学級閉鎖の報告が出て来ました。

さて、妊娠中の方、あるいは、妊娠しているかも?の方、これから妊娠しようとしてる方って、インフルエンザワクチン、どうしようか、お悩みのことと思います。

結論から言うと、「インフルエンザワクチンを受けましょう」です。

インフルエンザウイルスは、感染性が極めて強く、妊婦では、肺炎、早産、その他の合併症を引き起こすことがあるため、特に危険であると言われています。

2009年に新型インフルエンザ(H1N1)の大流行を覚えていらっしゃいますか?
あのとき、ワクチンが間に合わず、接種対象に優先順位がつけられました。
その筆頭が妊婦だったのです。このウイルスに妊婦が罹患すると重症になる事がわかっています。

そして、現在流行しているインフルエンザの半数が、H1N1です。

インフルエンザワクチンは、不活化ワクチンで、妊娠中に接種しても、安全ですし、生まれてくる子どもも守ることができます。
乳児は生後6か月までワクチンを受けることができませんが、母親が受ければ、胎内でインフルエンザ抗体を受け取ることができます。


2014年9月28日日曜日

妊娠中のお薬

 妊娠中、薬を服用して良いかどうか、あるいは、服用してから、妊娠がわかった場合など、妊娠と薬に関しては、不安をお持ちの方も多いと思います。
 十分なエビデンスが得られていないものが多く、現在のところ、経験的に、あるいは動物実験を本に安全性が報告されているだけです。
 したがって、絶対禁忌の薬は数少ないのですが、メーカーからの情報では「安全性が確立されていないので有益性のある場合投与」との文面が多いのが事実です。
 絶対使用禁止と言われる薬剤はほとんどなく、また、使用を避ける様に言われている薬剤でも、1-2回の服用で、問題になることはほとんどありません。一定以上の服用期間が必要な場合、検討されるべきと考えます。

 妊娠と薬に関しては、妊娠時期によって、影響も変化します。
 妊娠4週3日(胎齢17日)までに投与された薬剤は、催奇性性がありません。
 妊娠4週4日(胎齢18日)から妊娠7週2日(胎齢37日)は、絶対感受期と言われ、胎児の中枢の臓器が形成される頃ですので、影響を強く受けます。
 妊娠7週3日(胎齢38日)から妊娠9週6日(胎齢55日)末梢の臓器形成期のため、影響を受けます。
 妊娠10週0日(胎齢56日)から分娩までは、奇形のリスクはほぼ消失しますが、胎児の発育、子宮内環境への影響があります。

 日常的によく使われる薬剤について、まとめてみます。 

1)抗生物質(いわゆる化膿止め)では、投与が禁止されているものはありません。その中で、比較的安全と言われるものは、ペニシリン系、セフェム系といわれています。
2)抗アレルギー剤は、基本的に、使用を避けることが望ましいと言われています。
3)鎮痛剤は、薬によって、妊娠末期には使用禁止のものがあります。(動脈管閉鎖のおそれ)
4)ステロイド外用薬は、長期、広範囲使用は禁止です。
5)漢方薬の中にも、妊娠中服用してはいけないものがあります。


 妊娠中だからと言って、全く薬を使用せず、母体の体調が悪くなってしまうことのない様に、また、薬を使用したからと言って、安易に中絶手術を考えることのない様に、主治医とよく相談しましょう。